縞模様のある手紙(しまもようのあるてがみ)
  初出誌
1983年(昭和58年) 月刊カドカワ6月号
 作品関連
  雑誌 1983年 月刊ガドカワ6月号 角川書店
  書籍 1983年 一匹や二匹 立風書房
  書籍 1987年 一匹や二匹 角川文庫
  書籍 1996年 一匹や二匹(下) 埼玉福祉会
  書籍 2006年 名探偵コレクション 点の巻 出版芸術社
 事件の舞台
   成城学園前・・・砂村翻訳工房、アパート「白百合荘」、喫茶店「ビーバー」
   目黒・・・城南外科医院、果物屋
   市川・・・保津見あきのが住むアパート
   青葉台・・・伊豆沢武平邸
   柿生・・・キヨの親戚の家
   名古屋・・・有木由枝宅
 あらすじ
 突然「砂村翻訳工房」にフランスへの手紙を依頼しに来た長海ゆかりの話を聞いていた絹子は気になることがあった。彼女の手紙の送り主・井岡辰男にそっくりな男が、先日親友の父をお見舞に行った目黒の病院に違う名前で入院しているからだ。絹子はそれを確かめるために再度目黒の病院に向かうが、辰男は車椅子のまま不慮の事故で転落死してしまう。そして病院の付添婦や患者たちから、この病院で先日もあるトラブルで入院患者が亡くなっている噂を知り、絹子はさらに独断で調査をすすめてしまう。
 登場人物
砂村 朝人 「砂村翻訳工房」店主。30歳過ぎ。結婚して半年。
砂村 絹子 朝人の妻。20代半ば。「工房」の事務・経理・庶務担当。
長海ゆかり デザイン・スクールの学生。アパート「白百合荘」の住人。
井岡 辰男 ゆかりの恋人。商業デザインの勉強でパリへ留学中。
岩佐 久子 絹子の小中学校時代の親友。旧姓・芹川。
芹川 政夫 久子の父。70歳過ぎ。胃の手術で「城南外科医院」の4人部屋に入院中。
良方 八郎 「城南外科医院」の入院患者。政夫と同じ部屋。自動車事故で足を骨折。
青年 「城南外科医院」の入院患者。政夫と同じ部屋。
「城南外科医院」の入院患者。政夫と同じ部屋。50歳代。
伊豆沢武平 「城南外科医院」の入院患者。70歳前後。静岡生まれの大地主で資産家。病院側のトラブルで死亡。目黒区青葉台に住む。
伊豆沢佳都子 武平の長女。二人の兄は若くして死亡。伊豆沢家の後継。
伊豆沢忠二 佳都子の夫。入り婿。
伊豆沢 透 忠二と佳都子の長男。L大大学院に在学中。
横瀬 キヨ 伊豆沢家の家政婦。
富枝 元・伊豆沢家の女中。武平のお手付きとなる。
有木 由枝 武平と富枝の娘。結婚後、「有木」姓となる。
木村 伊豆沢家の隣人。
アンリ・M・セルジュ 辰男の友人。デザインスクールの学生。
保津見あきの 元・「城南外科医院」の付添婦。武平の担当。武平の死後、退職。
老婆 市川市のアパートに住むあきのの母。
女の子 あきのの長女。小学1~2年生。
男の子 あきのの長男。4~5歳。
川端 「城南外科医院」の付添婦。
医師 「城南外科医院」の医師。
付添婦 「城南外科医院」の付添婦。
看護婦 「城南外科医院」の看護婦。
事務職員 「城南外科医院」の事務職員。
患者 「城南外科医院」の軽傷の患者。
果物屋 目黒にある果物屋。自動車事故をおこす。