木がらしと笛(こがらしとふえ)
  初出誌
1972年(昭和47年) 推理2月号
 作品関連
  雑誌 1972年 推理2月号 双葉社
  書籍 1973年 戦慄の意匠 サンケイノベルス
  書籍 1979年 暗い日曜日 角川文庫
  ドラマ 1992年 殺人者は歌わない テレビ東京系
  書籍 1996年 仁木兄妹の探偵簿 妹の巻 出版芸術社
 事件の舞台
   砧・・・浅田史彦宅、多治木宅
   世田谷区K町・・・三津田電機会社寮、洋品店「アネモネ屋」、アパート「清風荘」、浄福寺
             そば屋「やぶ鈴」
   北区M町・・・林田敬一郎宅
   池袋・・・春光不動産
   銀座・・・Qデパート
   高円寺・・・悦子の父の家
 あらすじ
 北区で不動産屋社長・林田敬一郎が殺害され、敬一郎の義弟・木元武が殺人容疑で逮捕された。しかし、武は殺人がおこった時間に世田谷区で財布を拾い、落とし主の西崎夫人に渡していたというアリバイがあり、悦子も彼が口笛を吹きながら自分の横を通っていく姿を見ていたのだ。そのおかげもあり武は釈放され、後日新聞記事の写真を撮るために武は悦子や西崎夫人に会ったが、その際に人見知りをしない鈴子や西崎夫人の息子・和行が泣き止まず、悦子はそれを変に感じていた。
 登場人物
浅田 悦子 好奇心旺盛な素人ママ探偵。音大卒業後に結婚、2児の母。
浅田 史彦 悦子の夫。東都新報社航空部のヘリコプターパイロット。
浅田 哲彦 悦子と史彦の長男。あだ名は「テッチン」。
浅田 鈴子 悦子と史彦の長女。あだ名は「スウコ」。もうすぐ2歳。
西崎夫人 悦子の知人。夫の死後、三津田電機会社寮の住み込みのまかない婦となる。
西崎 ユミ 西崎夫人の長女。小学5年生。
西崎チズ子 西崎夫人の次女。小学2年生。
西崎 和行 西崎夫人の長男。1歳。
林田敬一郎 「春光不動産」社長。37歳。
林田由利子 敬一郎の妻。強度のノイローゼで入院中。旧姓・木元。
木元  武 由利子の弟。「春光不動産」の準社員?
竹田 よし 元・小学校教師。元・武のクラス担任。
坂口 元・武のクラスメイト。スリで逮捕歴がある。
古井 康信 新聞販売店店主。44歳。
婆さん 林田家の二軒先に住む婆さん。
部長刑事 北署部長刑事。
宇部 東都新報社社会部記者。鈴子に好かれている。
多治木のおばあちゃん 浅田家の向かいに住むおばあちゃん。悦子と気が合う。
多治木 昇 おばあちゃんの孫。哲彦の友だち。