くれないの文字(くれないのもじ)
  初出誌
1970年(昭和45年) 小説サンデー毎日4月号
 作品関連
  雑誌 1970年 小説サンデー毎日4月号 毎日新聞社
  書籍 1971年 赤い真珠 毎日新聞社
  書籍 1979年 暗い日曜日 角川文庫
  書籍 2005年 探偵三影潤全集 赤の巻 出版芸術社
 事件の舞台
   高田馬場・・・桐影秘密探偵社
   四谷・・・三影が住むアパート
   天元台・・・三影が遊びに行ったスキー場
   自由ヶ丘・・・日吉慶之進邸
   白金・・・大里郁代宅、長崎医院
   仙川・・・岩本が住むアパート
   押上・・・登紀子が住むアパート「朝日荘」
   千住・・・堀井雅文宅
   本郷・・・「東西観光」本郷営業所
   静岡・・・ゆかりの郷里
 あらすじ
 桐影秘密探偵社に食品会社重役の日吉慶二郎が調査依頼にやってきた。依頼内容は、1年前に亡くなった兄・慶之介の妻・ゆかりの素行調査だった。ゆかりは結婚後、病身の夫の介護を献身的に行っていたが、その頃からある男性からの手紙が彼女に届くようになってきたのだというのだ。そこで三影はゆかりを1日尾行し、翌日に関係者の調査を行うが、ゆかりの友人・大里郁代が自宅で刺殺死体となって発見され、壁にローズ色の文字で「ア、ラ、ザ、ワ」と描かれていた。
 登場人物
三影  潤 「桐影秘密探偵社」刑事担当の調査員。
桐崎 秀哉 「桐影秘密探偵社」民事担当の調査員。
桐崎 桃子 「桐影秘密探偵社」秘書兼事務員兼会計係。旧姓・小田。
桐崎 祥子 秀哉の長女。2歳。あだ名は「サッチイ」。
日吉慶之進 複数の企業を経営する資産家。
日吉慶之介 慶之進の長男。1年前に病死。
日吉ゆかり 慶之介の妻。32歳。日吉家に同居。元・「日吉製菓」事務員。旧姓・荒沢。
日吉慶二郎 慶之進の次男。「ヒヨシ・フーズ㈱」専務。35~6歳。
のり子 日吉家の女中。20歳過ぎ。
女中 日吉家の女中。50歳代。
近藤 照子 ゆかり宛に届く手紙の差出人。
大里 郁代 ゆかりの高校時代からの友人。静岡出身。
波川登紀子 ゆかりの高校時代からの友人。通いの家政婦。アパート「朝日荘」に住む。
卯月とし江 登紀子のルームメイト。盲人。マッサージ師。24~5歳。
広井佐知夫 とし江の恋人。「東西観光」本郷営業所のセールスマン。
長崎 郁代のかかりつけの内科医。「長崎医院」院長。
奈良岡 郁代の遠縁。
中村 周一 郁代の英会話の教師。
岩本 照武 美術関連の学生。
堀井 雅文 ゆかりたちの高校時代の数学教師。
主婦 大里家の隣人。
おばさん 波川家の近所の主婦。
橋田 芝署部長刑事。