殺人配線図(さつじんはいせんず)
  初出本
1960年(昭和35年) 桃源社『殺人配線図』
 作品関連
  書籍 1960年 殺人配線図 桃源社
  書籍 1962年 殺人配線図 桃源社ポピュラーブックス
  書籍 1976年 林の中の家/殺人配線図 立風書房
  書籍 1981年 殺人配線図 角川文庫
  書籍 2006年 名探偵コレクション 線の巻 出版芸術社
 事件の舞台
   武蔵野・・・塩入哲夫邸、塩入卓之助邸
   蓮沼・・・真起子が住んでいた家
   三河島・・・小杉正一郎宅
   麻布・・・卓之助が住んでいた家
 あらすじ
 休職中の駿作は、大学時代の後輩・塩入哲夫と偶然出会ったが、その際彼から相談を持ちかけられた。現在、塩入邸には従姉のみどりが同居しているが、彼女は父の死の原因が自分にあると自責の念でふさぎこんでしまっているので、父の死の真相を暴いてほしいというのだ。できれば別の原因をでっちあげてでも彼女を苦しみから解き放してほしいというのだが、駿作は人助けと割り切って真相を突き止めようと塩入邸に向かった。
 登場人物
吉村 駿作 東都新報社社会部記者。胸を悪くして休職中。26歳。
塩入 昌吾 「K商事」専務。
塩入 英子 省吾の妻。
塩入 哲夫 省吾の長男。駿作の大学時代の友人。24歳。「K商事」社員。
塩入 伸夫 省吾の次男。
塩入卓之助 省吾の亡兄。レンガ造りの洋館に住む機械技師。「塩入式蓄電池」の特許で財産家となる。昨年自宅の3階から転落死。享年65歳。
塩入みどり 卓之助の長女。21歳。父の死後、哲夫宅で暮らす。
中石宇女乃 みどりの母方の曽祖母。盲目で今でも卓之助宅に住み続ける。
尾根  彰 製紙会社社員。大学時代に卓之助宅に同居。
乙谷 貞三 卓之助の助手。卓之助宅に下宿していたが、現在行方不明。
春や 哲夫宅の女中。
里枝 哲夫宅の女中。元・卓之助宅の女中。16~7歳。
お松 卓之助宅のばあや。
マサ 元・卓之助宅の女中。近くの農家に嫁ぐ。
小杉真起子 鉛筆工場の女工。旧姓・鳥居。
小杉正一郎 真起子の夫。
鳥居 多起 真起子の母。両脚が無い。
小杉 万造 正一郎の亡父。モーターやバッテリーを扱う機械屋。
花岡 大田区蓮沼地区の民生委員。
須藤 みどりの学生時代の教師。
熊田 竜吉 東都新報社社会部記者。駿作の親友。