赤い痕(あかいあと)
  初出誌
1958年(昭和33年) 宝石7月号
 作品関連
  雑誌 1958年 宝石7月号 宝石社
  書籍 1961年 赤い痕 東都書房
  書籍 1975年 名探偵13人登場 KKベストセラーズ
  書籍 1978年 夢魔の爪 角川文庫
  書籍 1996年 仁木兄妹の探偵簿 兄の巻 出版芸術社
  書籍 2009年 私の大好きな探偵 仁木兄妹の事件簿 ポプラ文庫ピュアフル
  書籍 2017年 粘土の犬 仁木悦子傑作短編集 中公文庫
 事件の舞台
   奥秩父・・・広崎仙七宅、民宿「みどり屋」、駐在所、山岡カネ宅、後家宅、源さん宅
   目黒・・・山岡清吉宅
   三河島・・・清吉が前日まで暮らしていた家
 あらすじ
 子どもの頃に随分と面倒を見てもらったばあやがどうしても遊びに来いというので、雄太郎と悦子は奥秩父の小さな村にある広崎仙七宅を訪問した。村では殺人事件がおきており、ばあやの息子で駐在の巡査をしている俊吉が、犯人とみられる行商人の戸垣栄次を逮捕していた。息子の手柄を大喜びするばあやだったが、雄太郎と悦子は村を散策中に戸垣が犯人ではない決定的な証拠を見つけてしまう。そこで世話になったばあやをがっかりさせないように、雄太郎は俊吉の捜査に手を貸すことになった。
 登場人物
仁木雄太郎 植物学専攻の学生。頭脳明晰。
仁木 悦子 雄太郎の2つ年下の妹。音大の師範科に通う学生。好奇心旺盛。
ばあや 雄太郎・悦子が幼少の時に世話をしたばあや。作品上、名前は出てこない。
広崎 仙七 ばあやの夫。元・大工。女好き。
広崎 俊吉 仙七・ばあやの息子。親戚からの養子。村の駐在所の巡査。
山岡 カネ 村に9年前にやってきた一人暮らしの老女。
後家 カネの家の隣人。一人暮らしの色白の女性。
戸垣 栄次 村の民宿「みどり屋」に宿泊する行商人。
源さん 村に住む百姓。
山岡 清吉 目黒に住む工員。28歳。カネの息子。9年前の強盗殺人事件の被害者。
山岡カツ子 清吉の妻。21歳。9年前の強盗殺人事件の被害者。
山岡 一郎 清吉の長男。1歳。9年前の強盗殺人事件の被害者。
駅員 奥秩父の小さな駅の若い駅員。
30歳過ぎの無口な男。
杉本 警視庁警部。